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鹿沼の木工について

 関東北部に位置する栃木県鹿沼市。良質な杉や桧などの木材資源に恵まれたこの土地の、木工の歴史は約400年前まで遡ります。寛永13年(1636年)日光東照宮造営の折り、全国から腕利きの職人が鹿沼に集結。彼らは鹿沼に永住し、その技術を伝承したのが起りとされています。江戸時代の伝統を継ぐ『鹿沼ぶっつけ秋祭り』にて街を練り歩く彫刻屋台には、建具、組子、彫刻といった当時の職人たちの精巧な技が息づいていおり、それが現在の技術力の基盤となっているのです。その後、関東大震災や戦争の復興で鹿沼建具は大きく飛躍。時代のニーズに合わせて産業は変遷をたどりながら、鹿沼市は日本屈指の木工産地へと発展を遂げました。豊富な木材資源、優れた製材業者、卓越した職人、現代的な機械設備、木工に関る様々な専門業者を有し、首都圏へのアクセスの良さをいかして構築させた流通体制。あらゆる要望に対応し、しっかりと応えていく。木と共存する未来のために、鹿沼の木工はたゆみない歩みを続けていきます。

「鹿沼のすごい木工プロジェクト」とは?

 鹿沼市の高い木工技術、豊富な木材資源、地域の魅力を伝えていくことを目的に、鹿沼市の木工業者と東京のデザイナーによって立ち上がった『鹿沼のすごい木工プロジェクト』。事の始まりは2011年の『鹿沼ぶっつけ秋祭り』、地元の方々に鹿沼の木工の素晴らしさを知ってもらいたいという思いのもと、ここで鹿沼市の木材を使用した製品を販売することとなったのです。オリジナルの屋台「杉屋台」にこの日のためにつくられたプロダクトを並べ、製作した者、デザインした者自らが屋台の売り手となり販売を行う。それはお祭りの場だけに留まらず、『屋台屋プロジェクト』として様々なイベントに出展し、多くの方々と絆を深めながら地道な活動を続けてまいりました。そして2013年、『屋台屋プロジェクト』は『鹿沼のすごい木工プロジェクト』として更なるフィールドを目指します。屋台特有の温かさと賑やかさが日々の暮らしを鮮やかに彩っていけたらと、願って。

  • 2011 プロジェクトスタート

    毎年10月に開催される地元お祭り「鹿沼ぶっつけ秋祭り」にテキ屋に混ざってオリジナル杉屋台で展示販売。プロジェクトスタートの2011年から毎年開催しています。
  • 日本全国スギダラケ倶楽部のツアーメンバーと共に

    「鹿沼ぶっつけ秋祭り」では、日本全国スギダラケ倶楽部と協力し、東京のデザイナーや学生、林業関係者等の仲間を連れてツアーを開催。製品発表を含め、地元のお祭りを満喫しています。
  • 鹿沼の工場見学ツアー

    プロジェクトのきっかけは2011年3月の大震災。当日鹿沼の工場見学ツアーに参加していたデザイナーと木工所が未来の為に結束した日でもありました。
  • 無印良品 有楽町店様にて

    鹿沼での発表の話を聞き、様々な方からイベントのご依頼がありました。写真は無印良品有楽町店様。
  • ロハス新宿御苑展

    新宿御苑で開催された「ロハス展」にも2年連続で出展。青空と木々に囲まれた中で、大人も子供も杉や桧にふれあいます。
  • 2011 東京おもちゃ美術館

    日本の木を語る上で欠かせない東京四谷「東京おもちゃ美術館」様のイベントにも2011年から毎年出展しています。
  • 2012 インテリアライフスタイル

    2012年にはインテリアライフスタイルにも出展。オリジナルの展示家具でブースを構成し、大変好評頂きました。この時のブース名がこのプロジェクトの名前になっています。

作り手が考えること

 今年も鹿沼宿に、賑やかな日がやってきました。ここがこんなに人で溢れかえるのは、お正月か藪入り、お祭りくらいのものです。そう、今日は4月13日。夕刻迫るころに響き渡る「下あに、下あにおろう」の先触れ。声の後に続くのは、50人ほどの烏帽子、狩衣姿の一団、御幣長持を中央に据えた輿や駕篭、長持と続く日光例幣使の大行列です。権威は高くとも、所詮は下級の公家と半分は俄家来。「相談せんか、相談」と言いがかりをつけてはゆすり、「ご利益あらたか」などと供米を押し付け、古着や漬物石まで売りつける、例年日光例幣使街道を騒がせる少々はた迷惑な御一行なのです。彼らは例年、4月17日の家康公の命日に合わせ京都からやってきます。その道中、鹿沼にも1泊し、御成橋を渡って、日光東照宮に幣帛を奉納するために社参するのです。

 江戸時代、伊勢の例幣使とともに222回も実施された日光例幣使。鹿沼には彼らが通った日光例幣使街道沿いにある宿場町です。交通の要所であり、近郷からの木材や農産品で潤う中継地。そして日光東照宮を支えている杉材やその木材加工も、この地にて行われていました。鹿沼は古の時代から、木材加工や木工業の盛んな土地であったのです。

 時は移ろい、戦後隆盛を極めた鹿沼の木材・木工業。その後、ライフスタイルの変化や大資本による大量生産により鹿沼の木工業会全体が揺さぶられ、業者数・従業者ともにその規模は小さくなりました。しかし、その伝統や培った技は、確かに残り生きています。私たちはデザイナーの皆さんとともに、杉を中心とした木材の温かみ、手触り、環境負荷の小ささなどの有用性を、技術とデザインを駆使してご提案してまいります。

鹿沼ファクトリーリーダー
白石 修務

鹿沼のすごい木工に思う

鹿沼との出会いは、ある人からの依頼で、鹿沼の木工のメンバーにスギの活用について話して欲しいという出来事から始まっている。
僕の話は別として、その時、地元の暑苦しい、駄洒落王と意気投合した。
その未来を見る眼差しに惹かれた。
やがて何回か、地元の木工産業を見て行くうちに、この地の持てる能力、可能性に魅せられたのだった。

さて、後は、何をやるかだ。

「よし、ぶっつけ祭りで商品を自ら売ろう!!」
「このまちで、このまちの人々に売るコトから、原点から始めよう!」
「今までにないやり方で、新しいモノづくりを始めよう!!」

僕は、地元のメンバーに、仲間のデザイナーに相談した。
そして、報酬なし、交通費なしの、全て持ち出しの過酷なプロジェクトが動き出した。
それから、3年もやり続けている。様々な出来事や、挫折がありながらも、今も皆が未来を見つめ、走っている。
お金があっても、素晴らしい、メンバーがいても、地域の、行政の補助事業は、なかなか成功しないコトが多い。それは、続けて行く力、成功させるための様々な繋がりや連携がないからだ。
何もない所から、夢をカタチにしていく為に必要なこと。
それは、供に夢を共有し、汗をかき、遠い未来に向かって供に歩む「信頼というつながり」つまり、続けて行く原動力だ。
未来を信じる人達、未来を形にする力、未来に身を捧げる勇気、未来に向かう信頼という絆。
鹿沼のすごい木工は、ここから始まっている。
ここから始まる、モノづくりや製品群は、ジャンルを超え、垣根を越え、価値を未来へ繋げようとする物語の抽出物である。
この、波乱に満ちた、物語を見守って頂ければ幸いである。

デザインチームリーダー
若杉 浩一

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